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学校の「危機管理マニュアル」評価・見直しガイドライン公表

 文部科学省は2021年6月8日、「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」を公表した。「チェックリスト編」「解説編」「サンプル編」の3編で構成しており、各学校で危機管理マニュアルの見直し・改善を行う際等に活用できる。

教育行政 文部科学省
 文部科学省は2021年6月8日、「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」を公表した。「チェックリスト編」「解説編」「サンプル編」の3編で構成しており、各学校で危機管理マニュアルの見直し・改善を行う際等に活用できる。

 学校保健安全法第29条に基づき各学校で作成が義務付けられている「危険等発生時対処要領(危機管理マニュアル)」は、学校で危機管理を具体的に実行するために必要な事項や手順等を示すものとされている。危機管理マニュアルの整備率は2018年度末時点で97.0%と高いが、常に見直し・改善を行うことが必要とされており、「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」は、各学校で危機管理マニュアルの見直し・改善を行う際の評価の観点(チェックリストや考え方)、その他参考となる情報等の提供を目的に取りまとめた。

 「チェックリスト編」「解説編」「サンプル編」の3編で構成。「チェックリスト編」では、危機管理マニュアルに盛り込むべき事項やその記載方法等について、チェックリストの形で明示。自校の危機管理マニュアルの内容と照らしあわせ、必要な事項が記載されているか、記載方法は適切か等について評価することができる。

 「解説編」は、チェックリスト編の各チェック項目について、その背景となる考え方等を解説している。さらに「記載の視点」「参考文献」「コラム」の欄を設けることで、概略情報を把握しやすくするとともに、詳細情報にアクセスしやすくなっている。

 「サンプル編」では、チェックリスト編や解説編に記載されている事項について、学校の危機管理マニュアルとして具現化した場合の記載例や様式例を示すとともに、ポイントとなる個所にポイント解説を付記している。また、チェックリスト編の各チェック項目には関連する解説編のページ数、解説編にはサンプル編の該当ページを記載し、チェックリスト編・解説編・サンプル編を連動して活用できる。

 この他、「学校安全推進のための教職員向け研修・訓練実践事例集」も収録。学校現場で活用できる実践的な教職員向け研修・訓練の具体例を紹介している。

 「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」は、文部科学省Webサイトで公開している。文部科学省では、学校で危機管理マニュアルの見直しを行う際の活用はもちろん、学校設置者等が学校の危機管理マニュアルの内容を確認し、改善に向けた指導・助言等を行う際にも適宜活用してほしいとしている。
《奥山直美》

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