文部科学省は2021年5月26日、2020年度(令和2年度)教員の養成・採用・研修の一体的改革推進事業の成果報告書をWebサイトに掲載した。教職の魅力向上に関する取組み、先導的な教職科目の在り方に関する研究等、実施団体による成果報告を紹介している。 教員の養成・採用・研修の一体的改革推進事業は、教師が自ら学び続ける強い意志を備え、これらの資質能力を教職生涯にわたって向上させていくことができるよう、大学や教育委員会、民間教育事業者等へ委託を行い、教師の養成・採用・研修を通じた一体的な改革を推進する取組み。 2020年度のテーマは「教職の魅力向上に関する取組み」「効果的な入職の在り方に関する研究」「校長および教員としての資質の向上に関する指標と研修の効果的な連動に関する研究」「研修の単位化・専修免許状取得プログラムの開発」「働き方改革推進のための研修の在り方に関する研究」「民間教育事業者との連携による教員の資質能力向上」「先導的な教職科目の在り方に関する研究」「教職課程の質の保証・向上を図る仕組みの構築」「教科教育コアカリキュラムの研究」の9つ。 大学や教育委員会等の実施団体による成果報告書は、概要と本文の2種類のファイルで構成。テーマ別にWebサイトに掲載している。 このうち、横浜国立大学の「教職タレント発掘キャラバン-ダブルインターンシップを軸にした教職キャリア形成の促進-」では、小学校を中心に教員採用試験倍率が低下し、教員の質の向上が課題となる中、その要因を調査等から考察。授業動画視聴等による教員採用試験合格者の採用インターンシップ、高校生向けのインターンシップや教員の魅力発信映像コンテンツ作成等の取組みを紹介している。 弘前大学は「アクティブラーニングの実施状況をふまえた『総合的な学習の時間の指導法』の開発」と題して、総合的な学習の時間の指導法の先行的実践等を調査。総合的な学習の時間の指導法において、アクティブラーニングの実践を構想・実施・改善していくためのヒントとなるハンドブックも出版し、Webサイトで一般にも公開している。 各実施団体による成果報告書は、文部科学省のWebサイトから閲覧できる。