文部科学省は2021年4月2日、2021年度(令和3年度)統計エキスパート人材育成プロジェクトの公募を開始した。公募期間は5月6日午後5時まで。公募説明会を4月7日午後3時より、オンラインで実施する。参加申込はWebサイトにて受け付けている。 ポストコロナ社会における研究のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の鍵となるデータの利活用のためには、統計的手法を駆使して大量のデータを分析・解析するための人材が必要不可欠である。データ駆動型研究の推進に伴って、統計的要素を十分に有していないと対処できない課題(リアルタイムビッグデータ解析等)への対応の需要も増している。日本は、統計学部を有する大学数は米国など他国に比べて少なく、高度な統計学の専門知識を身に付ける場が非常に少ない状況にある。 統計エキスパート人材育成プロジェクトでは、Society 5.0の実現を目指す日本において、機関の長等のリーダーシップのもと、研究のDXやAIに必要なスキルを有する統計学のエキスパート人材を、人材育成プログラムと共同研究により育成。Society 5.0の実証に不可欠なビッグデータやAI等のイノベーションに寄与する統計学を用いた他分野との融合領域の研究振興を図るとともに、育成されたエキスパート人材が大学等で核となり、統計学や融合領域に係る教育や活動の普及・展開を行う体制(統計エキスパート人材育成エコシステム)を構築することを目指す。 事業期間5年間で中核機関のシニア研究者等により少なくとも約30名の統計エキスパート人材を育成する。そこで育成された人材が所属する各機関においてさらに人材を育成することにより、5年間の事業期間も含め10年間で約500名の統計エキスパート人材を育成することを想定している。 大学もしくは大学共同利用機関法人で、指定された要件を満たす機関が対象となる。2021年度の補助上限額は総額3億1,200万円(間接経費込み)。2022年度以降の各年度の補助額は、予算確保等の状況に応じて調整する。選定件数は1件程度を予定。 公募期間は4月2日から5月6日午後5時まで。5月上旬から6月上旬にかけて審査を行い、6月上旬に採択を決定する。交付申請は6月、交付決定・補助事業開始は7月となる。申請に関する詳細は、公募要領で確認できる。公募要領は文部科学省のWebサイトで公開されている。 4月7日午後3時より、公募説明会がWeb会議システム(Cisco Webex)を使って行われる。出席を希望する場合は、4月6日正午までにWebサイトの「参加申込登録フォーム」にて登録する。なお、公募説明会に出席しない場合でも、事業への申請は可能。◆公募説明会日時:2021年4月7日(水)15:00~開催方法:Web会議システム(Cisco Webex)を使って実施する申込方法:Webサイトの「参加申込登録フォーム」から申し込む申込締切:2021年4月6日(火)12:00※公募説明会に出席しない場合でも、事業への申請は可能