国立情報学研究所(NII)は2021年1月1日、ネットワークを使ったバーチャルイベントを気軽に開催できる「サイバー大講堂」環境を全国の教育機関に提供開始する。一定期間(2か月を予定)の利用権を教育研究機関に無償提供。申請はメールにて受け付けている。 NIIは、コロナ禍を乗り越えるため「4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム」などで大学などの教育活動のオンライン化を支援してきた。「バーチャルイベントを気軽に開催できる枠組みを実現できないか」という教育界や学術界の現場のニーズを受け、NIIとシスコシステムズ合同会社(シスコ)が協力して期間限定でオンライン上に「サイバー大講堂」環境を提供。大学などの横断した交流活動の活性化を支援する。 サイバー大講堂は、シスコのWeb会議システムCisco Webexの技術を用いて構築したもの。1つのサイバー大講堂あたり最大1,000名まで参加でき、全員参加型(Webex Meetings)、講演者・聴講者分離型(Webex Events)を選択できる。 サイバー大講堂の無償提供は、全国の小学校、中学校、高等学校、高等専門学校、大学、短期大学などが行う教育研究を目的としたイベントが対象。NIIから貸出できるサイバー大講堂は300室となるため、事前申請が必要。1利用期間・団体への貸出条件は、1サイバー大講堂を2か月間。 申請は2020年12月14日よりメール受け付けており、貸出希望日の2週間前までに申請すること。サイバー大講堂サービスの提供期間は2021年1月1日から2022年12月31日まで。 Webexの利用方法の詳細については、利用ガイド、オンラインヘルプ、無料のウェビナー(2020年12月18日より定期開催予定)がシスコから提供される。また、教育関係者向けには利用者コミュニティのチャットルームを設置し、利用方法や運用方法などの質問にシスコが回答する。