私学労務研究会(SRK)は2020年6月、「私学の働き方改革認証制度」を開始する。私学の働き方改革の取組みや実現の度合いについての「優良校」認証を目指し、ブランド力の向上と優秀な教職員の募集・採用につなげる。 「私学の働き方改革認証制度」は、労働関係諸法令の内容、私学の働き方改革の現状を踏まえて設定した独自の基準に基づき、私学労務を熟知した社労士による確認・診断と助言・指導を通して、私学の働き方改革への取組みを認証する制度。私学が労務コンプライアンスを遵守し、教職員の働き方改革の優良校であることを社会に示すことで、社会的信頼力を高め、昨今の採用難の時代において優秀な教職員の募集・採用にもつなげる狙いがある。 認証段階は、「宣言校」「実践校」「優良校」の3段階。まず、私学労務研究会の担当社労士が学校の働き方改革の現状を確認し、今後も働き方改革に取り組むことを宣言してもらうことで「私学の働き方改革宣言校」の認証マークを付与する。さらに、労務コンプライアンス、働き方多様化および私学の働き方改革に関する「私学の経営労務診断」を受診してもらい、その適合内容により「私学の働き方改革実践校」または「私学の働き方改革優良校」の認証マークを付与する。全国社会保険労務士会連合会が運営する「社労士診断認証制度」の認証マークも、同時にまたは追加で取得することができる。 働き方改革の取組状況、確認・診断の内容に基づき、認証の取得、維持、さらに認証のグレードアップに向けた相談および助言・指導も提供。「宣言校」の認証については、確認および相談料が無料、認証料(申請・マーク発行)が2万円。「実践校」または「優良校」については、診断料および助言・指導料が8万円、認証料(申請・認証マーク発行)が2万円。なお、相談および助言・指導は口頭またはメールとし、期限は1か月とする。 認証取得に向けて就業規則、労使協定の作成、労務・人事制度構築が必要になる場合、私学労務研究会の関連の社労士または人事コンサルタントを紹介する。なお、社労士または人事コンサルタントとのコンサルティング契約には別途費用がかかる。