神戸市立工業高等専門学校(以下「神戸高専」)は、日本航空(以下「JAL」)および全日本空輸(以下「ANA」)、ならびにIHI・川崎重工業・ジャムコ・SUBARU・三菱重工業の計7社と共同開発した「航空産業人財育成プログラム」を、2026年4月の改組により誕生した「機械システム工学科」の教育課程に正式導入する。高専として初めての正式カリキュラム化となり、2026年入学生の4年次から実施される。
世界の航空旅客需要は今後も長期にわたる持続的な成長が見込まれている。さらに、ドローンや空飛ぶクルマ(eVTOL)といった次世代モビリティの登場により、航空産業は未来の社会インフラを担う成長分野として急速な変革期を迎えつつある。
こうした持続的な発展と技術革新に対応するためには、高専生の強みである幅広いバックグラウンドをもつ次世代の専門人財の獲得と実践的技術者の育成が急務となっている。この課題に対し、これまで個別に人財育成に取り組んできたエアラインとメーカーの垣根を越え、日本の航空産業を代表する7社が結集し、最先端の知見を集約した独自の教育プログラムを開発するに至った。
同プログラムはこれまで、東京都立産業技術高等専門学校・岐阜工業高等専門学校・神戸高専・北九州工業高等専門学校・沖縄工業高等専門学校の全国5校と連携し、実践的な学びのプログラム構築を進めてきた。正式なカリキュラムとして導入するのは神戸高専が初めてとなる。神戸高専での取組みを先進事例とし、今後さらに多くの高専での採用拡大を目指す。
同プログラムは、航空産業において教科書や授業で学ぶ理論と実社会での技術応用のギャップを埋めることを目的としている。参画企業7社が提供するコンテンツを通じて、同産業を牽引する実践的技術者を育成する。神戸高専機械システム工学科では、同プログラムを修了することで4年次開講科目「航空機産業概論」1単位が認定される。
おもなプログラムの内容は以下の3つである。
(1)座談会(キャリアデザイン)参画企業の社員が学校を訪問し、将来のキャリアパスや働きがいについて少人数グループで語り合うディスカッションを実施する。
(2)フィールドトリップ(現場体験)夏・冬の2回、学校近郊の空港や、普段は立ち入れないメーカーの工場・格納庫にて、航空機やエンジンの製造・整備の最前線を体感する。
(3)出前講義(理論と現場の融合)航空機の設計や整備、ジェットエンジンの基本構造、安全品質とヒューマンエラー対策など、実際の航空機部品などにも触れながら、現場のリアルな知見に基づく専門講義を行う。
同プログラムは、業界の魅力発信および裾野拡大を目的とした産学連携の取組みであり、次世代を担う実践的技術者の育成を目指している。








