国際高等専門学校は、2025年7月11日に「ユネスコスクール」に加盟した。これにより、国内の高等教育機関でユネスコスクールに加盟しているのは8校となる。
ユネスコスクールは、1953年に発足した国際的なネットワーク。加盟校同士が活発に交流し、生徒間・教師間で情報や体験を分かち合うことを目的としている。文部科学省および日本ユネスコ国内委員会は、ユネスコスクールを持続可能な開発のための教育(ESD)の推進拠点として位置付けている。
日本国内では、1,110校がユネスコスクールに加盟しているが、その多くは小学校、中学校、高等学校である。高等教育機関では、今回加盟した国際高専を含め、全国で8校(大学6校、高等専門学校2校)が加盟している。
ユネスコスクールの目的は、ユネスコ憲章と国連憲章に通ずる理念を推進することである。具体的には、基本的人権、人間の尊厳、ジェンダー平等、社会的進歩、自由、公正、民主主義、多様性の尊重、国際的な連携などを推進することがあげられる。また、教育・文化・科学・コミュニケーションの分野における平和のための国際協力に資する「アイディアの実験室」として、組織や人材の能力開発と政策やモデルの構築に貢献することを目指している。
さらに、斬新で創造的な教育手法を開拓し、グローバルな概念を学校レベルの実践に落とし込んで実験的機能を果たすことにより、教育制度や政策の変化を促すことを目的としている。国際ネットワークの一員として、同じような志を持つ世界中の学校と知見を共有し、パートナーシップを育むことも重要な活動の1つである。
特に、SDGsの目標4(教育)に関連して、地球市民および平和と非暴力の文化、持続可能な開発および持続可能なライフスタイル、異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重といったテーマに重点的に取り組むことが求められている。