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川崎市、中学校6校で授業時数が不足…時数確保へ

 川崎市教育委員会は2025年2月10日、市立学校の授業時数に関する調査結果を発表した。1月に市立宮崎中学校で45分授業を導入した結果、3年生の年間総授業時数が19時数不足する見込みであることが確認されたため、1月24日から2月7日までの間に全市立学校の授業時数について調査を行った。

教育行政 教育委員会
年間の総授業時数確保のための方法
  • 年間の総授業時数確保のための方法

 川崎市教育委員会は2025年2月10日、市立学校の授業時数に関する調査結果を発表した。1月に市立宮崎中学校で45分授業を導入した結果、3年生の年間総授業時数が19時数不足する見込みであることが確認されたため、1月24日から2月7日までの間に全市立学校の授業時数について調査を行った。その結果、宮崎中学校以外の6校でも3年生の授業時数が不足する見込みであることが判明した。これを受け、時間割を変更し、3月に授業時間を追加するなどして必要な授業時数を確保する方針を示した。なお、小学校、高等学校、特別支援学校においては、授業時数が不足する学校はなかった。

 この調査は、教育課程の編成において、各学校が教育の目的や目標の実現に必要な教育内容を選択し、授業時数を適切に定めることが求められている背景から行われた。中学校の授業の1単位時間は50分とされ、年間の総授業時数は1,015時数と定められている。しかし、45分授業を実施した結果、3年生の授業日数が1、2年生よりも8日間少ないことが影響し、授業時数が不足する見込みとなった。

 授業時数が不足する見込みの中学校は、玉川中学校(5時数)、西高津中学校(10時数)、有馬中学校(15時数)、宮前平中学校(10時数)、稲田中学校(7時数)、菅中学校(4時数)の6校である。これらの学校では、入試以降に予定していた短縮授業日に追加で授業を設定する、午前授業日としていた日に午後の授業を設定する、5時間授業日に6時間目を設定する、帯授業(モジュール)を設定する、学年末テストの後に授業を設定するなどの方法で授業時数を確保する。

 今後の対応として、授業時数が不足する見込みの中学校は、定められた各教科および年間の総授業時数を確保するために、上記の方法を実施する。また、年度当初に各市立学校が教育委員会事務局に授業時数の計画表を提出することに加え、次年度以降は年度途中において教育委員会事務局が調査を行い、定期的な学校訪問などで授業時数の確保状況を確認し、支援・指導を行う方針である。

《風巻塔子》

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