文部科学省は2023年2月17日、「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」の公募を開始した。国公私立大学を対象に、研究力を生かして社会課題解決や新産業創出等のイノベーション創出に貢献する施設等を募集する。
2022年2月、総合科学技術・イノベーション会議決定にて、日本全体の研究力を向上させるためには、大学ファンドによる国際卓越研究大学への支援と同時に、地域の中核となる大学や特定分野に強みをもつ大学等、多様な大学の機能を強化していくことが重要とのことから「地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージ」が取りまとめられた。
一方で、日本全体の研究力を底上げしていくためには、国際卓越研究大学と地域中核・特色ある研究大学が連携を行い、共に発展するスキームを構築することが必要不可欠。政府としても、2022年11月に「スタートアップ育成5か年計画」を策定し、スタートアップ創出に向けて環境整備を強力に進めていくとしている。
そこで、同事業では、強みや特色ある研究、社会実装の拠点等を核とし、研究力の向上戦略に必要となる共同研究や、産学官によるオープンイノベーションの創出等に必要な施設の整備を支援。大学で生まれた研究成果をもとに、国内外の社会課題解決やスタートアップ創出を含めた新産業の創出等のイノベーションに結び付け、大学の機能強化を図っていく。
対象となる事業者は、国公私立大学。研究力を生かし、国内外の社会課題解決や新産業創出等のイノベーション創出に貢献する施設の整備や、施設の新設および既存施設の増改築・改修・取得に係る経費を対象とする。
公募はすでに開始しており、申請意思の表明を3月13日までに提出する。申請書締切は3月17日正午。3月20日~4月中旬に審査を行い、4月中下旬に結果を公表。交付決定、事業開始は5月中下旬となる。なお、2月22日午後1時30分よりオンラインにて公募説明会を予定している。希望者は2月21日までにWebサイトから申し込む。