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教員養成フラッグシップ大学、東京学芸大ら4大学指定

 文部科学省は2022年3月9日、創設した「教員養成フラッグシップ大学」の指定について発表した。公募により15大学から申請があり、推進委員会による審査の結果、東京学芸大学、福井大学、大阪教育大学、兵庫教育大学の4大学が教員養成フラッグシップ大学として指定された。

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 文部科学省は2022年3月9日、新たに創設した「教員養成フラッグシップ大学」の指定について発表した。公募により15大学から申請があり、推進委員会による審査の結果、東京学芸大学、福井大学、大阪教育大学、兵庫教育大学の4大学が教員養成フラッグシップ大学として指定された。

 文部科学省が創設した教員養成フラッグシップ大学は、「令和の日本型学校教育」を担う教師の育成を先導し、教員養成のあり方自体を変革していくための牽引役としての役割を果たす大学を指定する仕組み。指定された大学は、教育職員免許法施行規則等に定める一部の科目に代えて新たな科目を開設し、免許を取得することができる特例措置が適用される。この制度を活用し、優れた研究・人材育成拠点として全国的な教員養成の高度化に貢献することが求められる。

 教員養成フラッグシップ大学の指定に関する公募は、2021年8月6日から11月12日まで行い、15大学(うち1件は2大学共同)が申請。内訳は、国立大学が北海道教育大学、上越教育大学等13大学、私立大学が玉川大学、常葉大学の2大学だった。その後、公募内容をもとに有識者からなる委員会(教員養成フラッグシップ大学推進委員会)による書面審査およびヒアリング審査を実施し、指定大学を決定した。

 今回、教員養成フラッグシップ大学に指定されたのは、東京学芸大学、福井大学、大阪教育大学、兵庫教育大学の4大学。文部科学大臣は、3月9日に4大学に対して指定書の交付を行なった。

 指定大学のうち、兵庫教育大学が取り組むテーマは「自律した学習者を育てる教師の養成プログラム TEX(Teacher Education program for the Transformation)ーアジャイル型手法を導入したカリキュラム開発」。「児童・生徒が自律した学習者として多様な人々と協働し、Society5.0やSDGsを含めた個人・社会のウェルビーイングを実現できる次世代型の学びの創造に向けて、柔軟で高度な課題解決力を持った教師の養成」を構想に掲げている。

 推進委員会は、サブ・ テーマに「アジャイル型手法を導入したカリキュラム開発」を掲げ不断の改善を図ろうとする姿勢を評価。教員養成スタンダードに対応した7テーマを広くカバーしているという領域の広さ、日本型STEAM教育、インクルーシブ教育、教育データサイエンスのいずれにおいても、具体的な独自性が高い内容が設定されている点等が評価できるとの審査意見が寄せられた。

 指定大学には今後、新たな社会の到来を見据え、教育現場や教育行政、NPO、企業、関連分野の学問研究において優れた業績や実績を有する他大学や研究機関等と緊密に連携しつつ、新しいプログラムを研究・開発する等の先導的・革新的な取組みを行い、得られた知見を他の大学に展開し、教員養成のあり方を変革していく牽引役となることが期待される。
《畑山望》

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