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コロナ禍でゲーム障害・ネット依存傾向1.5倍以上に増…KDDI調査

 コロナ禍でのスマートフォン利用時間はコロナ前より増加し、ゲーム障害、ネット依存傾向の割合はコロナ前の1.5倍以上増加したことが、KDDI、KDDI総合研究所、国際電気通信基礎技術研究所の調査により明らかになった。

事例 その他
スマホ利用時間の変化
  • スマホ利用時間の変化
  • スマホ依存傾向がある人の割合の変化
  • スマートフォンに対する意識の変化
  • ゲーム障害ならびにインターネット依存傾向を示す人の割合の変化
  • ゲーム障害の中核的問題である「耐性」「離脱症状」を示す人の割合の変化
 コロナ禍でのスマートフォン利用時間はコロナ前より増加し、ゲーム障害、ネット依存傾向の割合はコロナ前の1.5倍以上増加したことが、KDDI、KDDI総合研究所、国際電気通信基礎技術研究所の調査により明らかになった。新型コロナウイルス感染者のゲーム障害リスクは5.67倍に高まることも確認されたという。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、長引く外出自粛等の影響で家で過ごすことを余儀なくされる状況が続く中、子供たちの学力低下や体調不良、家族関係でのトラブル経験の増加といった問題が増えている。KDDI、KDDI総合研究所、国際電気通信基礎技術研究所の3者は、コロナ禍での問題の1つとして注目されるスマホ依存、ゲーム障害、ネット依存の実態を探るべく、コロナ前とコロナ禍の調査データを比較し、スマートフォン・ゲーム・インターネットにおける依存状態がどのような推移・傾向を示すのかを調査した。

 調査は、KDDIが2019年12月(コロナ前)と2020年8月(コロナ禍)に、全国の20歳から69歳の男女5万1,043名を対象にオンラインで実施したもの。各調査結果をもとに、新型コロナウイルス感染症のパンデミックがスマホ依存、ゲーム障害、ネット依存に及ぼす影響について調査・分析した。

 スマートフォンの利用時間については、コロナ前と比較してコロナ禍では平日で7%、休日で8%増加。一方で、スマホ依存傾向を示す人の数はー0.7%とわずかに減少した。スマホ依存傾向を判定する指標別にみると、「スマホ使用のため、予定していた仕事や勉強ができない」という項目の平均値が減少していたものの、「スマホを手にしていないとイライラしたり、怒りっぽくなる」という項目の平均値は増加した。

 「スマホ使用のため、予定していた仕事や勉強ができない」と言う回答が減少したのは、新型コロナウイルス感染症による外出自粛、テレワークの普及等各種オンライン化によってスマートフォンの利用機会が増え、スマートフォンが仕事や勉強を邪魔する存在から、生活のための重要な存在に変わり、スマートフォンに対する問題意識が低下したことが要因である可能性があるとしている。

 しかしながら、「スマホを手にしていないとイライラしたり、怒りっぽくなる」と回答した人が増加していることから、スマートフォンが使えない状況になった場合に、コロナ前に比べストレスを感じやすくなっている傾向がみられる。

 また、ゲーム障害とネット依存傾向がある人を示す割合はコロナ前に比べ1.5倍以上に増加。特に、ゲーム障害の中核的な症状である「耐性(より高難度なゲームを望むようになり、ゲーム時間を増やさないと満足できない等の症状)」「離脱症状(ゲームをプレイしていないとイライラ等してしまう症状)」が増加。これらの症状をもつ人は、ゲームプレイの長さに問題を感じてもゲームをやめにくく、治療にも時間がかかるとされている。また、ゲーム障害に関しては症状の傾向から、一過性の問題ではなく、コロナ禍収束後も持続した問題となる可能性が示唆されている。

 さらに、新型コロナウイルスの感染者は非感染者に比べ、ゲーム障害になるリスクが5.67倍あることが確認されたという。ゲーム障害やネット依存傾向をもつ人の増加は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによるストレスが一因として考えられるが、中でも、新型コロナウイルス感染者は感染による完全隔離や長期にわたる自宅待機等大きなストレスを抱え、反動でゲームにのめり込み、ゲーム障害のリスク増加につながった可能性があるという。

 KDDIは、今後も継続的に調査を行い、スマートフォン・ゲーム・インターネットの過剰利用の問題がパンデミックを経てどう変遷していくのかを研究し、環境変化によるスマートフォンとの付き合い方を理解することで適切なスマートフォン利用の啓発を促していくとしている。また、調査研究の知見を生かし、2024年度以降に提供開始予定のスマホ依存軽減アプリの開発を進めるという。
《畑山望》

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