子供同士のプレゼントは学校教育活動外
子供の友達関係において問題が生じてしまう可能性のあるものの1つが「プレゼントのやり取り」です。学年が上がるに従い、プレゼントの値段も高いものとなり、さらに難しいものとなります。そういったプレゼントのやり取りについて、保護者から学校に指導をしてほしいという依頼があることがあります。今回は「子供同士のプレゼント」についてテーマとしたいと思います。
子供同士のプレゼントがある場面としては「誕生日」「旅行の土産」等が考えられます。教員が指示をした形で、子供がプレゼントを学校に持って行くような活動は基本的には無いと思われます。子供同士のプレゼントは、学校の公的な活動(学校教育活動)ではなく、各家庭の判断で、行われているものです。
家庭の考えにおいて取り組んでいるものなので、学校がプレゼントを「禁止」をしたり、「金額の制限を設ける」ことをしたりすることは、本来少し違っていると思います。他の記事でも書きましたが、学校が何でも引き受けることは少し違うと思います。子供に関わることだからと言って何でも学校が引き受けることはさまざまな弊害があります。親としては、学校で一律に決めてもらうことの方が楽です。そのうえ、決めたものを守っているのかどうかの指導もしてもらうことで親は何もしなくても良くなります。ただそれは、子供にとっても、親にとっても良くないことでしょう。
子供同士のプレゼント等のトラブルは保護者の担当
子供同士のプレゼント等のトラブルに関しては、本来担当すべきなのは親です。それなので、親が考えることができるようにすることが良いと思います。時期的に懇談会・保護者会等があるのであれば、そこで話題にすることが良いでしょう。教師が中心となって、話を進めていくのではなく、話題を提供し、親同士で話ができるような状況を設定するのです。学級規模の話題ではないのであれば、学年や全校のPTAの会合等で話題にしてもらうことも良いでしょう。
懇談会等がない時期であれば、学級だよりやメール等で伝えることが良いでしょう。「子供同士のプレゼントでトラブルがあるようです。こういったものは家庭で考え、判断していくものです。家庭で話し合ってください。」という感じの内容が良いでしょう。
ところで、少し特殊な状況のものとしては「バレンタイン」があります。私が務めていた小学校では、学校に持って来る事は禁止という連絡を子供にしていたように記憶しています。先ほども書いたようにバレンタインでチョコ等をあげるのかどうかの判断は家庭で考えれば良いことだと思います。ただそれを学校に持って来ることは、色々なトラブルにつながる可能性があります。学校のルールに「勉強に関係の無いものは学校に持って来ない」というものがあるところが多いと思います。そういったことを理由として、バレンタインの際、学校にはチョコを持って来ないというように伝えていけば良いと思います。
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【シリーズ名変更のお知らせ】「クレーム対応Q&A」シリーズにおきまして、長期連載する中で、クレームではない保護者からの相談についても、このシリーズ内でご紹介してまいりました。特に悩みを抱える保護者からの相談につきまして「クレーム」という表現は相応しくなく、シリーズ名を「クレーム対応Q&A」「相談対応Q&A」と分けることにいたしました。ご意見をいただいた読者の方に感謝申し上げるとともに、ご不快に思われた方々にお詫びを申し上げます。