GRASグループが運営するメディア「おうち部」は、小学校教育における「手書き」に関する意識調査の結果を公開した。調査によると、学習の完全デジタル化を望む声はごく少数で、約95%が手書き学習の維持を支持していることがわかった。多くの保護者たちは、手書きとタブレットをバランス良く活用するハイブリッド型の学習を理想としている。
GIGAスクール構想により、全国の小学校でタブレット端末の活用が日常的になっている。調べ学習や宿題のデジタル化が進む一方で、従来の「ノートへの手書き」や「漢字の反復練習」のあり方が問われるようになった。同調査は、デジタル化が進む現代において、保護者をはじめとする大人たちが「手書き学習」の価値や課題をどのように捉えているのか、その実態を明らかにする目的で実施された。
調査は2026年7月1日から3日の期間、全国の10代から60代以上の男女485名を対象に、インターネットによる無記名式で行われた。
はじめに、小学校の学習方針を自由に決められるとしたら、手書きとタブレットのバランスはどれが理想かを尋ねたところ、「完全タブレット(デジタル)」を希望する回答はわずか0.6%にとどまった。また、小学校での手書きや漢字の反復練習の分量について尋ねると、「ある程度は維持するべき」が70.3%、「維持・または増やすべき」が24.3%となり、合計で約95%が手書き学習の存続を支持する結果となった。教育現場のデジタル化が進む中でも、多くの人が手書き学習の必要性を感じていることがうかがえる。
手書き学習が支持される最大のメリットについては、「脳が刺激され、記憶の定着や基礎学力が向上する点」が63.5%でもっとも多かった。自由記述では「大人になってパソコンばかりになり、漢字を読めても書けない人が周りに多い」「いざというときに字が汚いと恥ずかしい」といった声が寄せられ、教育的な効果だけでなく、実用的なスキルとして手書きが重要視されているようすがわかる。
一方で、従来の手書き学習の形式には懸念の声もあがっている。手書き学習の最大のデメリットを尋ねたところ、「『ただマスを埋めるだけの作業』になってしまい、学習意欲や楽しさを奪ってしまう点」が38.8%で最多となり、「時間ばかりかかって効率が悪い(タイパが悪い)」(12.0%)を大きく上回った。また、「漢字を何回もノートに書いて覚える宿題」については、「効果はあるが、回数指定の強制はしなくて良い」が72.2%と多数を占めた。手書き自体の学習効果は認めつつも、目的が作業化してしまう指導方法には、否定的な意識をもつ人が多いようだ。
タブレット学習に関しても、自由記述で「答えを簡単に丸写しできてしまう」「システムの文字判定が厳しく、子供が学習意欲をなくしてしまう」といった課題が指摘された。最初の設問「理想の学習バランス」では、「手書きとタブレットを半々」が58.6%でもっとも多くの支持を集めた。今回の調査結果からは、情報を効率的に調べたり視覚的に理解を深めたりする場面ではタブレットを活用し、知識を定着させ思考を整理するためには手書きを用いるなど、それぞれの特性を理解し、適材適所で使い分ける「ハイブリッド型」の学習バランスが求められている現状が明らかになった。











