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明治学院大×フェリス女学院大、相互協力・連携協定を締結

 明治学院大学とフェリス女学院大学は2025年3月28日、相互協力・連携協定を締結したことを公表した。横浜に拠点、ミッション系大学、創立者同士の関係など、両大学の共通項を生かし、教育リソースの提供のほか、「ジェンダー」研究の発展や職員の人事交流など、さまざまな面での連携事業を模索していくという。

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フェリス女学院大学 小檜山ルイ学長(左)と明治学院大学 今尾真学長(右)
  • フェリス女学院大学 小檜山ルイ学長(左)と明治学院大学 今尾真学長(右)
  • 協定書に署名するフェリス女学院大学 小檜山ルイ学長(左)と明治学院大学 今尾真学長(右)

 明治学院大学とフェリス女学院大学は2025年3月28日、相互協力・連携協定を締結したことを公表した。横浜に拠点をもち、ミッション系大学であり、創立者同士に関係があることなど、両大学の共通項を生かし、教育リソースの提供のほか、「ジェンダー」研究の発展や職員の人事交流など、さまざまな面での連携事業を模索していくという。

 明治学院大学は、幕末の1863年に宣教医師ヘボン博士が開設した男女共学の英学塾を起源とし、創立161年目となる2024年には、初の理系学部「情報数理学部」を設置し、7学部17学科、大学院は7研究科12専攻となった。また2027年4月には初の理系研究科「情報数理学研究科」を設置する準備を進めている(仮称・設置構想中)。ヘボン博士の生涯を貫く信念「Do for Others(他者への貢献)」を教育理念とし、文理を備えた真の総合大学として、これまでの伝統を継承し、「教育・研究、社会貢献、公務員、スポーツの明学」など、常に学びと実践の多様性を追求している。

 フェリス女学院は、1870年に日本で最初の近代的女子教育機関として創立されて以来、150年以上にわたって女性の中等・高等教育を展開してきた。1965年に大学を開学し、1997年以降は文学部、国際交流学部、音楽学部の3学部体制でリベラル・アーツ教育に尽力してきた。2025年には3学部を発展改組し、1学部3学科9専攻体制に移行してリベラル・アーツ教育をさらに進化。国際ビジネス・観光専攻、共生コミュニケーター専攻、音楽・身体表現専攻を新設した。自立した女性として社会に参画するためのジェンダー教育およびジェンダー研究、キャリア教育・支援を目的として、2023年4月にジェンダースタディーズセンターを設立。ジェンダーの学知を生かし、女性の経験を基礎とした空間で女子大学ならではの多様性の追求と女性のリーダーシップの育成に取り組んでいる。

 今回の両大学の相互協力・連携協定では、教育、学術研究、産学連携、人材育成、施設利用において連携。異なる強みと学問分野をもつ両大学が連携し、教育研究活動の充実、教育の質的向上、および人材の育成等に寄与するとしている。

 明治学院大学は、正課での単位互換科目等の拡大による多様な学びの提供、毎年多くの公務員試験合格者を輩出している公務員セミナーをはじめとした課外プログラムへの受講生受入れおよび図書館等、施設の相互利用の拡大などを構想している。

 フェリス女学院大学からは、音楽を含むリベラル・アーツの教育実績と2025年4月開設のグローバル教養学部における実学的専攻により複数の強みを提供する。

 横浜に拠点をもち、ミッション系大学であり、創立者同士に関係があることなど、両大学の共通項を生かし、教育リソースの提供のほか、「ジェンダー」研究の発展や職員の人事交流等、さまざまな面での連携事業を模索していく。

 明治学院大学とフェリス女学院大学の歴史は今から150年以上前にさかのぼる。フェリス女学院の創設者であるメアリー・E・キダーが、1869年(明治2年)に日本宣教師の開拓者であったS・R・ブラウン博士に見込まれて来日。1870年、明治学院の初代総理J・C・ヘボンの妻クララが運営する英学塾の生徒を、多忙となったクララから引き取り、ヘボンの施療所を借りて英語の授業を開始した。これがフェリス女学院の起源とされており、創設の歴史からも双方深い関係がある。

《古里みさと》

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