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東京都、教員採用試験の変更点…キャリア採用や受験資格緩和など

 東京都教育委員会は2024年2月1日、2024年度(2025年度採用)東京都公立学校教員採用候補者選考における、おもな変更点を公表した。正規任用教員経験者で一定のキャリアを積んだ人を主任教諭(3級職)で採用する「キャリア採用」選考の新設や、受験資格の緩和、第1次選考の地方会場の変更など。

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2024年度東京都公立学校教員採用候補者選考におけるおもな変更など:おもな選考区分
  • 2024年度東京都公立学校教員採用候補者選考におけるおもな変更など:おもな選考区分
  • 2024年度東京都公立学校教員採用候補者選考におけるおもな変更など:おもな選考区分
  • 2024年度東京都公立学校教員採用候補者選考におけるおもな変更など:受験資格の緩和
  • 2024年度東京都公立学校教員採用候補者選考におけるおもな変更など:選考手続きの利便性向上など

 東京都教育委員会は2024年2月1日、2024年度(2025年度採用)東京都公立学校教員採用候補者選考における、おもな変更点を公表した。正規任用教員経験者で一定のキャリアを積んだ人を主任教諭(3級職)で採用する「キャリア採用」選考の新設や、受験資格の緩和、第1次選考の地方会場の変更など。

 今回公表された変更点は、「おもな選考区分」や「受験資格の緩和」「選考手続きの利便性向上」についてなど。おもな選考区分の変更として、教員経験者で一定のキャリアを積んだ人を対象に、主任教諭(3級職)で採用する「キャリア採用」選考が新設される。キャリア採用は、過去の教員経験を生かした選考制度を設けることで、即戦力となる中堅教員を確保することが目的。8年以上の正規任用教員経験を有する30歳以上の人が対象で、一般選考のほか、いずれかの特例選考から申込むことが可能。本選考では、選考区分ごとの試験科目に加え、別途実施するキャリア論文選考を受験する必要がある。なお、「主任教諭」の合格水準に達していない場合でも、「教諭」の合格水準に達していれば教諭で合格となる。

 「大学3年生前倒し選考」について、大学3年次の選考で一定以上の点数を取った選考通過者が、4年次に同じ校種・教科(科目)で受験する場合は、論文選考を実施。その合格者について2次選考を行う。対象となるのは、2023年度に実施した大学3年生前倒し選考の選考通過者、試験時に大学4年生などで2024年度中に卒業見込み、必要な免許状を2024年4月2日から2025年4月1日までに取得する見込み、1985年4月2日以降に出生、のすべてを満たす者。なお、「3年生前倒し通過者選考」で改めて申込みが必要。

 「受験資格の緩和」について、正規任用教員経験者を対象とした選考の受験資格が緩和される。これまで、国公立学校における正規任用教員経験者について、選考実施年度の4月1日時点で引き続き任用されていることが受験条件だったが、これを廃止。東京都公立学校における正規任用教員経験者については、選考実施年の3月31日時点で在職していない者が対象だったが、4月1日時点で在職していない者に変更となった。

 そのほか、「選考手続きの利便性向上」について、受験申込から合格後の手続きまで、イベント申込などで利用しているマイページより行うことができ、また、パソコンに加えて、スマートフォンからの申込みが可能になる。さらに、これまで郵送していた面接票などの選考関係書類は、オンライン上からダウンロードする方法に変更となる。また、第1次選考の地方会場について、広島会場を廃止し、福岡会場に変更される。

 おもな変更点については、東京都教育委員会のWebサイトで確認できる。情報の詳細については、2024年3月22日に発表予定の「2024年度東京都公立学校教員採用候補者選考(2025年度採用)実施要綱」を確認すること。

《木村 薫》

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