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音楽のチカラで楽しく自発的にバス置き去り防止…うたうアラーム

 TBWA HAKUHODOとオージは共同で、通園バス置き去り防止装置「降車確認支援システム うたうアラーム」を企画・開発。2023年7月13日にオージより販売を開始した。あわせて、装置に使用しているオリジナル楽曲の無料配信も開始した。

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降車確認支援システム うたうアラーム
  • 降車確認支援システム うたうアラーム
  • 受信機
  • 送信機
  • 送信機の設置イメージ
  • 「バスがついたよ ゴーゴーゴー」オリジナルアニメーション

 TBWA HAKUHODOとオージは共同で、通園バス置き去り防止装置「降車確認支援システム うたうアラーム」(国土交通省ガイドライン適合品 認定番号:A-033)を企画・開発。2023年7月13日にオージより販売を開始した。あわせて、装置に使用しているオリジナル楽曲の無料配信も開始した。

 近年、幼稚園や保育園の通園バスにおける園児の置き去り事故が相次いで発生したこと受け、政府は4月より「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置」の設置を義務化。設置に関する補助金の給付も開始された。一方、こども家庭庁が6月末に行った調査によると、安全装置の設置率は全国で55.1%に留まっている現状が明らかになった。

 保育士資格を取得するTBWA HAKUHODOのクリエイティブディレクター・原口亮太氏は、2022年の置き去り事故発生を受け、バス用機器の製造を行うオージにアポイントメントを取得。事故2日後にはバスボタンを安全確認装置に転用する仕組みを提案し、オージと共同での企画・開発が実現した。

 既存の置き去り防止装置は、センサーで車内の園児を感知して知らせるものや、車内の確認を促すアラームを発するものが多い中、「うたうアラーム」はオリジナル楽曲を車両内に流すことで、園児たちの自発的な降車と運転者の目視確認につなげる新しい装置。園児たちが口ずさめるよう、作曲家・福島節氏に依頼し親しみやすいメロディーのオリジナル楽曲を制作した。

 装置は、車両の運転席周辺に受信機を、車両後方に送信機を設置。目的地に到着し運転者がエンジンを切ると、受信機から楽曲が自動再生され、音楽が流れることで園児たちが到着を感知し、楽しく歌いながらバスを降車することを促す。園児の降車後、運転者は車内の園児の不在を目視で確認しながら車両後方へ移動し、車両後方の送信機のボタンを押すと音楽が停止する仕組み。さらに、楽曲が流れたまま10分経過すると、車外スピーカーから警報音声が発せられ、園児の置き去りを防ぐ。

 送信機は取付け場所を選ばない無線式。大きな車両でも人の目で車内の隅々までしっかりと見回れるよう、1台の車両に複数個所設置することもできる。

 さらに、オリジナル楽曲「バスがついたよ ゴーゴーゴー」は、iTunes Store、Apple Musicなどのプラットフォームにて配信を開始。楽曲の魅力を伝えるオリジナルアニメーションもYouTubeにて公開し、楽譜もWeb上に公開。楽曲の著作権をフリーにすることで、誰でも自由に楽曲を演奏・歌唱することができ、社会全体での通園バス置き去りゼロを目指す。

 価格はオープン価格。購入および取付けに関する問合せは、オージWebサイトにて受け付ける。

◆降車確認支援システム うたうアラーム
品番:GCS-RX023、GCS-TX021、KLE-302
発売日:2023年7月13日(木)
価格:オープン価格(受信機×1、送信機×1、車外スピーカー×1)

《畑山望》

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