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高専スタートアップ教育環境整備事業、56件の採択が決定…文科省

 文部科学省は、2023年1月~2月に公募した「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」について、実施機関が決定したことを発表。函館工業高等専門学校の「活動の持続可能性を考慮するグローバルアントレプレナーシッププログラム」等、56件の事業が採択された。

教育行政 文部科学省

 文部科学省は、2023年1月~2月に公募した「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」について、実施機関が決定したことを発表。函館工業高等専門学校の「活動の持続可能性を考慮するグローバルアントレプレナーシッププログラム」等、56件の事業が採択された。

 「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」は、国公立および私立の高等専門学校において、高専生が起業を含め自由な発想で活動にチャレンジできる起業家工房(試作スペース)の整備等、スタートアップ人材育成に資する戦略的な取組みを進めることが目的。2023年1月~2月に公募したところ、56校の高専から提案が申請された。

 文部科学省では事業の実施に係る調査・審議を行うため、高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業委員会(以下、委員会)を設置。申請内容等の確認を行ったところ、申請のあった国立51校、公立2校、私立3校の計56校の高専について、いずれも申請要件を満たしており、着実な実施が期待される取組みであることから、すべての申請を支援対象とすることとした。

 中でも特に戦略性等が明確であり、他の高専の参考にも資する極めて優れた取組みとして、釧路高専の「KOSEN発“Be Ambitious!”プロジェクト」、旭川高専の「スタートアップを見据えた『北海道共創ラーニング』環境整備」、長岡高専の「地域イノベーション戦略の核となる長岡版スタートアップ教育環境の構築」、明石高専の「創造工房を中心としたスタートアップ・アカデミー立ち上げ教育環境整備」、松江高専の「松江高専起業家育成エコシステム」等、5つの高専の提案が高く評価された。

 事業に係る調査・審議をした委員会は、各高専において意欲的な取組みを進めることで、高専の機能のさらなる高度化、高専の魅力ある教育システムの再構築、そして高専自らが地域社会や産業界からさらに高く評価されることで、起業等にむけた人的サポートだけでなく、寄附金等を含む財政的支援も得られる好循環(エコシステム)の構築に繋がることを期待したいとした。

 採択された高専と事業名については、文部科学省のWebサイトで確認することができる。

《木村 薫》

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