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指導要録「出席停止」の名称変更可能…文科省

 文部科学省は2021年10月25日、オンラインで学習指導を受けた児童生徒が、指導要録上「出席停止・忌引等の日数」の欄に記載されることについて、設置者の判断で名称を変更することは可能との考えを示した。変更する場合の名称や適用時期は、各設置者の判断に委ねる。

教育行政 文部科学省
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 文部科学省は2021年10月25日、オンラインで学習指導を受けた児童生徒が、指導要録上「出席停止・忌引等の日数」の欄に記載されることについて、設置者の判断で名称を変更することは可能との考えを示した。変更する場合の名称や適用時期は、各設置者の判断に委ねる。

 新型コロナウイルス感染症の影響によりやむを得ず学校に登校できない児童生徒について、文部科学省は指導要録の「出欠の記録」において、その日数を「出席しなければならない日数」には含めず「欠席日数」としては記録しないこととしている。分散登校等で登校しなかった場合、オンラインを活用した学習指導を受けたにも関わらず、指導要録上は「出席停止・忌引等の日数」の欄に記録されるため、不安を感じる児童生徒や保護者が多かった。

 文部科学省は新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する対応について「教育活動の実施等に関するQ&A」の一部を10月25日に更新。「設置者の判断で、指導要録の様式の設定にあたって、国が示す参考様式における『出席停止・忌引等の日数』の欄の名称を変更することは可能」と明記した。

 仮に名称を変更する場合には「出席停止・忌引・その他出席しなくてよいと認めた日数」「オンラインを活用した特例の授業・出席停止・忌引等」が考えられるとしたが、これらの例に限らず、各設置者において適切な名称を検討してほしいとした。

 名称を変更する場合は、各設置者において各学校・教師の負担や校務支援システムの改修の必要性等を踏まえ、適用の時期を適切に判断するよう要請。また、名称を変更した場合であっても、これまでの出欠の取扱いは変更されないため、当該欄には引き続き、これまで「出席停止・忌引等の日数」の欄に記録していた日数を記録するよう求めている。

 文部科学省は10月1日、2022年度(令和4年度)の高等学校入学者選抜等における調査書の取扱いについて、オンライン学習等による出欠の記録で、特定の志願者が不利益を被ることがないよう、「出席停止・忌引等の日数」は記載しないこと等を通知している。
《奥山直美》

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