教育開発研究所は2021年8月30日、平井聡一郎氏らによる著書「GIGAスクール構想で進化する学校、取り残される学校」を発売する。ICT機器を活用して、各学校が目指す教育の実現方法を探る。7月26日現在、購入予約を受け付けている。 GIGAスクール構想の実現により、1人1台の端末整備はほぼ終了し、これから導入・活用に移る段階だが、教育委員会の過剰な規制や学校管理職の消極的な姿勢が各地で見られる。このままでは、一部のチャレンジし続ける自治体・学校と、そうでない自治体・学校の格差が大きく開いてしまうことが危惧される。同書では、この危機を乗り越え、子供や教職員を誰一人として取り残すことなく、ICT機器を活用して各学校が目指す教育の実現方法を探る。そして、学校DX(DigitalTransformation)を日本全体で実現していくことをめざす。 書籍「GIGAスクール構想で進化する学校、取り残される学校」は、「GIGAスクールを失敗させないために」「学校全体のICT化を進める」「授業・学びのICT化を進める」「成功の鍵を握る学校管理職」「成功する自治体、失敗する自治体」「GIGAスクールのその先へ」「これで解決!GIGAスクール1問1答」の7章で構成される。平井聡一郎氏が編集、30人が執筆し、ページ数は312ページにわたる。特にミドルリーダー以上の先生にぜひ読んでほしい内容だという。◆GIGAスクール構想で進化する学校、取り残される学校発売日:2021年8月30日ページ数:312ページ価格:2,420円目次:【1章GIGAスクールを失敗させないために】そもそも学校は何のためにデジタル化するのか(桐生崇氏)GIGAスクール失敗は、教育予算削減への道(櫻井直輝氏)地域間格差、学校間格差の拡大を避けるために(中川斉史氏)新学習指導要領の理念実現のために――未来の創り手となるために必要な資質・能力を育むための授業改善(前田康裕氏)【2章学校全体のICT化を進める】まずは「やってみる」こと――「GIGAスクール構想」の実践を通して日本の学校文化の変革を探る(駒崎彰一氏)若手とベテランが学び合う場へ(佐和伸明氏)学校全体のデジタル化のイメージ(平井聡一郎氏)授業以外の子どものICT活用(加藤朋生氏)研修のオンライン化(櫻井良種氏)子どもの不適切使用への不安と対応(藤川大祐氏)各家庭の不安・思いとのかかわり方(藤川大祐氏)個人情報保護、セキュリティ対策(長谷川元洋氏)ICT支援員との連携、新サービス導入時の民間企業・NPOとの連携における注意点とは(高橋暁子氏)【3章授業・学びのICT化を進める】授業のデザインから学びのデザインへ(稲垣忠氏)ICTは「個別最適な学び」をどう進化させるのか(黒上晴夫氏)ICTを活用した協働的な学び(伏木久始氏)校内で一番苦手な教職員も使えるための第一歩(小柳和喜雄氏)ICTを使いたがらない教職員への対応(小柳和喜雄氏)デジタル教科書の学習効果を問う――紙とデジタルの使い分けに向けて(柴田博仁氏)特別支援教育における活用(近藤武夫氏)ICTが苦手な子どもへの配慮(田中裕一氏)【4章成功の鍵を握る学校管理職】管理職がボトルネックになっていないか(平井聡一郎氏)管理職にとってのはじめの一歩(齋藤浩司氏)学校全体の質の向上に向けて(新保元康氏)ICT活用で深まる校長の学び(小髙美惠子氏)【5章成功する自治体、失敗する自治体】子ども向けの過剰な制限(高橋純氏)逆に「ゆるすぎる」自治体の問題(平井聡一郎氏)学校のICT化を最大限に生かすための環境整備(梶本佳照氏)【6章GIGAスクールのその先へ】デジタル・シティズンシップ(豊福晋平氏)教師のテレワーク(荒木貴之氏)デジタル教科書(寺尾敦氏)【7章これで解決!GIGAスクール1問1答】先進例に学ぶ、「GIGAスクールの失敗をこう乗り越えました」GIGA成功のポイントは、個別学習→一斉学習→協働学習の3ステップにおける実感を伴う授業観の転換(朝倉一民氏)先進例に学ぶ、「GIGAスクールの失敗をこう乗り越えました」先生それぞれの「得意分野」を生かして、ワクワク楽しい授業を!(毛利靖氏)GIGAスクール構想お悩み相談(水谷年孝氏)