文部科学省は2021年6月16日、「2020年度（令和2年度）地方教育費調査」の中間報告を公表した。2019年度（令和元年度）に支出された地方教育費総額は、前年度（2018年度）比4,153億円（2.6％）増の16兆3,848億円と、2年ぶりに増加した。 地方教育費調査は、学校教育、社会教育、教育行政のために地方公共団体が支出した経費（決済額）の状況を明らかにするため、文部科学省が毎年実施している。調査対象は、大学、短期大学を除く公立学校と都道府県・市町村教育委員会。 2019年度（令和元年度）に支出された地方教育費総額は、前年度比4,153億円（2.6％）増の16兆3,848億円。教育分野別では、「学校教育費」が前年度比3,777億円（2.8％）増の13兆8,180億円、「社会教育費」が前年度比321億円（2.1％）増の1兆5,589億円であった。 学校教育費を財源別にみると、国庫補助金を財源とする学校教育費支出は前年度から704億円（4.0％）、地方債を財源とする学校教育費支出は前年度から2,110億円（32.8％）増加した。 学校教育費を支出項目別にみると、人件費や教育活動費等、経常的に支出される経費である「消費的支出」が、前年度から141億円（0.1％）減少。建築費、設備・備品費等、将来に残るものに対する支出である「資本的支出」が、前年度から3,445億円（24.6％）増と大幅に増えている。 学校教育費に占める人件費の割合は67.7％で、前年度から減少。学校種別にみると、小学校は前年度比330億円（0.8％）減少、中学校は前年度比200億円（0.9％）減少、高校（全日制）は前年度比153億円（0.9％）減少した。
