障がい者のeスポーツを通じた社会参画について、特別支援学校または小・中学校に勤める教員の約9割が「賛同する」と回答したことが、いせむつが2021年3月29日に発表した調査結果より明らかとなった。 eスポーツにおける障がい者の社会参画の意識調査は、いせむつが特別支援学校または小・中学校に勤める教員を対象に実施したもの。調査期間は2021年3月4日から5日。107名の有効回答を得た。 現状、障がい者の社会参画は十分に機会があると思うかという質問では、「あまりそう思わない」が61.7%で最多。ついで、「少しそう思う」26.2%、「とてもそう思う」6.5%、「まったくそう思わない」5.6%という結果だった。障がい者の社会参画を行うにあたり、課題となっている点を聞いたところ、「周りのサポートが不十分」57.1%、「バックアップする団体が少ない」「法整備が整っていない」各42.9%などの回答を選択した人が多かった。 障がい者がeスポーツを通じて社会参画ができるとしたら賛同するかという問いに対しては、「とても賛同する」54.2%、「少し賛同する」34.6%と賛同派が約9割。賛同する理由としては、「社会参画機会が増えることで障がい者の方の自立を促せるから」が69.5%でもっとも多く選ばれ、「eスポーツであればハンディキャップの影響が少ないだろうから」58.9%、「eスポーツで人との関わりを持てるから」53.7%が順に続いた。自由回答では、「どれだけ激しい『スポーツ』になるかわからないが、コントローラーを工夫することによって、対等に戦えると思うから」「少しでも自信をもって生活できると思うから」などの声があった。 また、障がい者のeスポーツを通じた社会参画に賛同派の人を対象に、チャンスがあれば、自身の生徒にeスポーツに取り組む機会を与えたいと思うか聞いたところ、「とてもそう思う」が20.1%、「少し思う」が50.5%という結果になった。