英調査会社クラリベイトは2026年9月17日、ノーベル賞級の研究成果を表彰する「クラリベイト引用栄誉賞」22人を発表した。日本からは、物理学分野で九州大学の安達千波矢主幹教授が選ばれた。
クラリベイト引用栄誉賞は、研究データベースによる定量的分析と専門家による定性的評価を組み合わせ、世界的に顕著な研究成果をあげた研究者を選出する国際的な賞。ノーベル賞の4分野と同じ生理学・医学、物理学、化学、経済学の4分野を対象に、1970年以降に索引付けされた6,700万報超の論文・会議録から、2,000回以上引用された、全体の0.02%未満の研究成果を抽出し、研究の新規性や影響力などを専門家が評価して選出する。
2026年は米国に所属する16人のほか、カナダ、デンマーク、イスラエル、日本、中国本土、スイスから各1人を選出。生理学・医学、物理学、化学、経済学の4分野から22人が選ばれた。
安達氏は、九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター(OPERA)のセンター長で、大学院工学研究院応用化学部門の主幹教授。りん光OLEDの開拓に貢献したミシガン大学のStephen R. Forrest教授、南カリフォルニア大学のMark E. Thompson教授と共に物理学分野で選出された。
評価されたのは、熱活性化遅延蛍光(TADF)を用いた有機発光材料の分子設計指針を確立し、希少金属を使用しない高効率OLEDの実現に道を拓いたこと。TADFは、蛍光、りん光に続く「第3世代」のOLED発光技術として世界的に研究開発が進められている。
クラリベイト引用栄誉賞は、ノーベル賞受賞者を直接予測することを目的とした賞ではない。一方、2002年の創設以降、これまでに選出された受賞者のうち89人が後にノーベル賞を受賞している。2026年のノーベル賞は10月5日から12日にかけて発表される予定だ。










