菅公学生服は2026年6月、調査レポート「カンコーホームルーム」Vol.246にて「小学生の夏休みの栽培学習」に関する調査データを公開した。全国の小学校教員556人を対象とした調査では、7割以上の教員が「命や自然を大切にする心」が育まれていると実感。一方で、夏休み中の管理負担が課題となっている実態がわかった。
菅公学生服は、生徒を取り巻く環境や意識について多角的に調査・分析し、毎月最終火曜日に結果を発信している。今回の調査は、栽培学習を通じて児童に身に付く力や栽培している植物、指導上の課題について、楽天インサイトがインターネットリサーチを担当した。
植物の栽培学習を通じて児童に身に付く力を聞いたところ、「命や自然を大切にする心」が70.7%ともっとも多く、7割以上の教員が実感していることがわかった。次いで「小さな変化や成長に気付く観察力」(65.8%)、「毎日忘れずに世話をする責任感」(59.4%)、「開花や収穫の喜びから得る達成感」(57.2%)が続いた。
植物を育てる体験は、子供たちが生命の営みに直接触れ、日々の変化を観察しながら、命を大切にする心や責任感、達成感を育む機会になっていることがうかがえる。また、「うまく育たない原因を考える力」(18.0%)という回答からは、思いどおりに育たない経験から原因を考え、試行錯誤する力も育まれていることがわかる。
栽培学習で育てている植物は、「朝顔」(29.8%)と「ミニトマト」(18.5%)がほかの植物を大きく上回った。これらは、発芽から開花・結実までの変化を夏休みの期間に観察しやすく、児童が植物の成長を実感しやすい教材として選ばれている傾向がみられる。続いて「トマト」(8.5%)、「サツマイモ」「ホウセンカ」(ともに3.2%)、「キュウリ」(2.8%)など、夏に生育する植物が多く挙げられた。
植物の栽培学習の指導や運営で課題や負担に感じていることとして、「長期休み中の毎日の水やりや観察の負担」(52.3%)がもっとも多く、約半数の教員が回答した。続いて「天候や日当たりによる生育のばらつき、枯れる」(36.9%)など、自然を相手にする学習ならではの難しさが挙がった。
さらに「学校と家庭間で持ち帰る際の荷物が重い」(31.5%)、「教材費用の保護者負担」(14.7%)、「家庭での置き場がない」(14.6%)など、学校だけでなく家庭にも負担が生じている実態もうかがえた。近年の厳しい猛暑や生活環境の変化により、これまでと同じ方法で継続することが難しくなっている現状が浮き彫りになった。
栽培学習は明治時代の学校教育で導入されたといわれており、子供たちが植物を育て、開花や収穫までの一連の体験を通して学ぶ教育活動として長く受け継がれてきた。今回の調査では、その教育的意義が教員に広く認識されている一方で、長期休み中の水やりや荷物の重さなど、家庭を含めた運営上の課題も明らかになった。










