スクールカウンセラーの配置率79.8%に対し、スクールロイヤーの配置率が14.3%にとどまることが2025年7月10日、ジブラルタ生命保険が実施した「教員の意識調査」の結果から明らかとなった。未配置校の教員6割以上が必要性を実感した経験があるという。
「教員の意識に関する調査2025」は2025年5月26日~6月2日、20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(男性1,283名・女性717名)を対象に実施された。
調査によると、スクールカウンセラーの配置率は79.8%であるのに対し、スクールロイヤーの配置率は14.3%にとどまっていることがわかった。スクールカウンセラーがいない学校では、教員の65.3%がその必要性を感じており、スクールロイヤーについても63.7%が必要性を実感している。
スクールカウンセラーは、児童・生徒、保護者、教職員に対して相談・支援を行う役割を担っており、配置が進んでいる。一方、スクールロイヤーは、子供同士のトラブルやいじめ、保護者からの過剰な要求など、学校で発生するさまざまな問題に対し法的な側面から助言を行う役割をもつが、その配置はまだ進んでいないようだ。
調査結果を詳しくみていくと、スクールカウンセラーの配置率は中学校で86.1%と高いが、特別支援学校では54.6%と、全体と比較して20ポイント以上低くなった。また、スクールロイヤーの配置率は、もっとも多い中学校で18.2%で、全体的に低い水準にとどまっている。
スクールカウンセラーがいない教員の中で、その必要性を感じたことがあると答えた割合は、小学校の教員で71.4%と高く、スクールロイヤーについても小学校の教員で68.1%、中学校の教員で66.1%が必要性を感じていた。
この調査では、このほか業務における苦労や、子供のころに好きだった教科、教師として職場に入ってきてほしい有名人など、あらゆる視点から教員の意識を調査している。