文部科学省は2025年5月20日、「半導体基盤プラットフォーム」の公募における審査の結果、豊橋技術科学大学を採択したと発表した。今後、同大は半導体集積回路の設計・試作・評価の支援を一貫して担う。
「半導体基盤プラットフォーム」は、全国の主要研究機関に分散・ネットワーク型の先端共用設備を有するマテリアル先端リサーチインフラを活用して、点在する半導体分野の研究基盤を連携・強化させ、幅広い半導体研究開発のユーザーからのアクセスを可能とするためのネットワーク。日本の半導体分野の研究開発・人材育成の底上げと裾野拡大を目指し、文部科学省の支援のもと構築が進められている。
今回の公募は、半導体基盤プラットフォームを構成する技術的要素のうち、半導体集積回路の設計・試作・評価の支援を一貫して担うことができる機関の追加を目的に実施。審査の結果、3月26日~4月21日までの公募期間に応募があった3件の中から、豊橋技術科学大学が採択された。
半導体分野は、各国の政府が数兆円規模の国費を投資する最重要分野。海外の主要国はかつてない規模の投資を進める中で、産業界への支援とあわせてアカデミアへの支援を強化している。日本も2030年代以降に備え、研究開発、研究基盤整備、人材育成を三位一体として、アカデミアへの支援を抜本的に強化する必要に迫られている。