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視力1.0未満の中学生、過去最多60.28%…学校保健統計調査

 文部科学省は2022年7月13日、2021年度(令和3年度)学校保健統計調査(速報値)の結果概要を公表した。裸眼視力が1.0未満の割合は、年齢が高くなるにつれて増加傾向にあり、中学校で過去最多の60.28%となった。

教育行政 文部科学省
年齢別 裸眼視力1.0未満の者、虫歯(う歯)の者の割合
  • 年齢別 裸眼視力1.0未満の者、虫歯(う歯)の者の割合
  • 年齢別 おもな疾病・異常被患率の割合(裸眼視力、虫歯以外)
  • 令和3年度おもな疾病・異常等の被患率
  • 令和3年度身長・体重の平均値および肥満傾向児および痩身傾向児の割合
  • 肥満傾向児の割合の推移
  • 痩身傾向児の割合の推移
 文部科学省は2022年7月13日、2021年度(令和3年度)学校保健統計調査(速報値)の結果概要を公表した。裸眼視力が1.0未満の割合は、年齢が高くなるにつれて増加傾向にあり、中学校で過去最多の60.28%となった。

 学校保健統計調査は、学校における幼児・児童・生徒の発育や健康の状態を明らかにすることを目的に1948年度から毎年実施している。調査対象は、国公私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校の満5歳から17歳までの一部(抽出調査)。

 裸眼視力1.0未満の者の割合は、年齢が高くなるにつれておおむね増える傾向にあり、幼稚園24.81%、小学校36.87%、中学校60.28%、高校64.41%。中学校で初めて60%を超え、過去最多となった。小学校では前年度より0.65ポイント減少した。

 虫歯(う歯)の者の割合は、幼稚園26.49%、小学校39.04%、中学校30.38%、高校39.77%と、いずれも前年度より減少した。年齢別では、8歳の46.03%がもっとも高かった。鼻・副鼻腔疾患の者の割合は、小学校・中学校で1割程度だった。

 身長の平均値は1994年度から2001年度まで上昇し、その後横ばい傾向。体重の平均値は、1998年度から2006年度まで上昇し、その後横ばい傾向で推移している。平均体重の80%以下の痩身傾向児の割合は、男女とも10歳以降、約2~3%台となっている。

 平均体重の120%以上の肥満傾向児の割合は、男女とも小学校高学年がもっとも高い。男子は9歳以降の各年齢で1割を超えている。全体的には、前年度(2020年度)より減少しているが、コロナ禍前の2019年度よりも増加している。

 文部科学省では、2021年度に続き、2022年度も全国の小中学生を対象に近視実態調査を実施しており、近視・遠視・乱視という視力低下の詳細を明らかにしたうえで、有効な対策を検討していく。

 なお、2021年度調査は2020年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の影響により、例年4月1日から6月30日に実施する健康診断の実施期間を年度末まで延長した。調査結果について文部科学省は、成長の著しい時期において測定時期を異にしたデータを集計したもので、過去の数値と単純比較できないとしている。

 2021年度学校保健統計調査(速報値)の結果概要は、文部科学省Webサイトで公開している。

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《奥山直美》

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