教育業界ニュース

リシード学校インターネット回線速度計測ランキング(2022年7月~9月)

 リシードが提供する「学校インターネット回線速度計測」サービスの2022年7月1日から9月30日までの計測ログより、ダウンロード速度上位Top3を紹介する。

事例 ICT活用
学校における児童生徒用端末からのインターネット接続速度の実測結果(令和3年5月時点)学校から直接インターネット接続の場合(平均値)
  • 学校における児童生徒用端末からのインターネット接続速度の実測結果(令和3年5月時点)学校から直接インターネット接続の場合(平均値)

 新しい学習指導要領やGIGAスクール構想により、子供たちの学びの進化が期待されている。児童生徒1人1台端末の整備が進んでいるが、端末を活用するためのインターネット環境の整備はどうなっているのだろうか。

 文部科学省が2021年8月にまとめた「GIGAスクール構想の実現に向けた校内通信ネットワーク環境等の状況について」(5月末時点)によると、インターネット接続方式は50.9%(32,646校中16,628校)が「学校からインターネットに直接接続」、42.3%(同13,794校)が「学校の回線を集約してインターネット接続(※)」で、3.5%(同1,146校)が「LTEで接続」という結果だった。

 「学校からインターネットに直接接続」のうち児童生徒数400人以下の学校での平均速度は、8時~9時のダウンロード151.2Mbps、アップロード137.1Mbps、11時~12時のダウンロード138.7Mbps、アップロード129.2Mbps。学校規模に関わらず、 8時~9時に比べて11時~12時で速度が低下する傾向が見られた。

 また、遠隔授業の実施(テレビ会議)に必要な1人当たりの帯域とされている2Mbpsを確保する場合の同時利用率を8時~9時の実測数から算出すると、50%以上を超えた学校(児童生徒の半数以上で2Mbpsを確保できる学校)は35.8%(協力校2,980校中1,068校)にとどまる結果だった。

 一方、学校の回線を集約してインターネット接続する場合の同時利用率を同じく8時~9時の実測数から算出すると、50%以上を超えた学校は27.2%(協力校1,652校中450校)と、さらに低い結果となった。

※学校のインターネット回線を自治体などのデータセンターに集約して接続する形式。学校インターネット回線速度を計測する

 リシードが提供する「学校インターネット回線速度計測」サービスの2022年7月1日から9月30日までの計測ログより、ダウンロード速度上位Top3を紹介する。

有線LAN

ダウンロード ()内はアップロード

1位 604Mbps(559Mbps)東京都・公立・中学校<NTT東>
2位 511Mbps(613Mbps)奈良県・公立・小学校<NTT西>
3位 264Mbps(344Mbps)埼玉県・私立・中学校<NTT東>

Wi-Fi接続

ダウンロード ()内はアップロード

1位 236Mbps(113Mbps)鹿児島県・公立・中学校<NTT西>
2位 200Mbps(114Mbps)神奈川・公立・小学校<NTT東>
3位 175Mbps(355Mbps)埼玉県・公立・中学校<NTT東>

 学校のインターネット環境の把握のために、授業前等に回線速度継続を行っていただきたい。リシードでは今後も、計測結果をもとに情報発信をしていく予定だ。

学校インターネット回線速度を計測する

GIGAスクール構想で進化する学校、取り残される学校
¥2,200
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《田村麻里子》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top