明日香が運営する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」が実施した調査によると、外国籍園児の保育において97.2%の保育士が難しさを感じていることが明らかになった。具体的な課題としては、指示が伝わらないことが50.5%で最多となっている。
調査は2025年3月24日から3月26日にかけて、外国籍園児を保育した経験がある保育士108名を対象にインターネットで実施した。
調査の結果、外国籍園児の保育において97.2%の保育士が難しさを感じていることがわかった。2024年版の調査と比較すると、外国籍園児の保育に難しさを感じる保育士の割合は1.1ポイント増加している。
文化の違いを感じる場面としては、「日本食の味付けに慣れていない」が44.4%、「宗教の都合で食べられないものがある」が39.4%と上位にあげられた。また、54.6%の保育士が外国籍園児の文化の違いについて学ぶ研修に参加したことがないと回答しており、そのうち69.5%が研修への参加を希望している。
調査では、保育士たちが外国籍園児の保育において言語や文化の違いによる難しさを感じつつも、国籍の違いに関係なくすべての子供に十分な保育を行いたいという強い思いを抱いていることが浮き彫りになった。グローバル化が進む中で、多様性を認め合い、互いの文化を尊重するインクルーシブな環境づくりが求められている。
特に、保育士自身が異文化理解を深め、自国の文化への理解を高める研修を充実させることが、文化の架け橋となる保育を実現するために欠かせない。こうした取組みを通じて、多様な背景を持つ子供たちが安心して学び育つ場を提供していくことが重要だ。