GW明けはトラブルが起こりやすい
ゴールデンウィーク(GW)明けは子供だけでなく、多くの人にとって、少なからずトラブルが起こりやすい時期です。一般的に「5月病」と呼ばれるものです。特に今年は、新型コロナウイルスの流行なども影響し、例年とは少し違う面があることも懸念されます。
「5月病」とは、連休明けのタイミングで、新しい環境での疲れなどが原因で、心身の不調を感じてしまうことです。新入社員などが連休明けのタイミングで、会社に出社することができなくなることなどがその例です。学校においても、似たようなことが起こる可能性があります。学校では、4月にはクラス替えなどがあります。新しいクラスでは、教師も子供も新しい環境に慣れるように気を張った生活をしています。
GWは新しい環境で疲れた体や心を休めるにはとても良いタイミングです。ただ、その休みによって、それまで規則正しく生活していたリズムなどが崩れてしまうというマイナス面もあります。睡眠のリズムが崩れると休み明けの起床の際に苦労することにつながってしまいます。
子供が登校しぶりにつながる要素が例年以上にある
特に今年は、新型コロナウイルスの流行などにより、違う面での心配もあります。登校することによってコロナに感染するかもしれないという不安やGIGAスクール構想による一人一台端末の配布によりオンラインがしやすくなったことなどです。子供が登校しぶりにつながる要素が例年以上にあります。
学校としては、子供のそういった変化が例年以上にあるということを理解しておくことが大事でしょう。地域による違いはありますが、コロナによる負荷が子供にかかっていることが、色々な形で表出してくる可能性があります。
学校(担任)に対し、そういったことについて親が相談に来ることもあるでしょう。基本的には、通常時の「登校しぶり」「不登校」への対応と同じで良いと思います。「丁寧に子供や保護者の話を聞くこと」「強すぎる登校刺激はマイナスになることがあることを理解すること」などです。
これまでと違う部分があるのが「オンラインでの対応」です。PC/タブレットなどがすべての子供に配布されたことで、学校に来られない子供への対応に変化があります。現在は、まだ過渡期であり、形が定まってはいませんが、学校に登校することができなくとも、オンラインでの参加で「出席」とする学校があります。新型コロナウイルスに関しても、感染への不安から学校を自主的に休んでいる子供についても、欠席の扱いとしないように文科省から文書が配布されています。
PC/タブレットなどを適切に活用
一人一台で配られたPC/タブレットがあることで、教員が意識すべきことが違ってきます。その子供が学校に来ることができなくとも、学びを継続させることがしやすくなっています。教室での授業のようすをZoomなどで配信することも可能ですし、そういったこと以外にも授業に子供が参加する方法はたくさんあります。また、学習面だけでなく、繋がりを維持することもしやすくなっています。色々な事情で学校に来ることができなくなった子供に対し、教員はなかなか親密に連絡が取れない場合も多くあります。PC/タブレットなどを適切に活用すれば、上手に関係を維持することもしやすいです。
連休明けは、4月にできていたこと(クラスのルールなど)もできなくなっていることも多いです。もう一度、「学級開き」をするような気持ちで、子供の不安などにも向き合い、色々なことを確認しながら、丁寧に取り組んでいくと良いでしょう。
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【シリーズ名変更のお知らせ】「クレーム対応Q&A」シリーズにおきまして、長期連載する中で、クレームではない保護者からの相談についても、このシリーズ内でご紹介してまいりました。特に悩みを抱える保護者からの相談につきまして「クレーム」という表現は相応しくなく、シリーズ名を「クレーム対応Q&A」「相談対応Q&A」と分けることにいたしました。ご意見をいただいた読者の方に感謝申し上げるとともに、ご不快に思われた方々にお詫びを申し上げます。