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ICU、後発開発途上国の教育支援奨学金制度開始

 国際基督教大学(ICU)は、経済的・社会的な理由で進学が困難な後発開発途上国の学生を支援するため、奨学金制度「University of Tomorrow」を2022年9月から開始すると公表した。

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多様な学生の集うキャンパスイメージ
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  • 国際基督教大学Webサイト
 国際基督教大学(ICU)は、経済的・社会的な理由で進学が困難な後発開発途上国の学生を支援するため、奨学金制度「University of Tomorrow」を2022年9月から開始すると公表した。

 奨学金制度は、地域や社会に貢献したいという意欲をもちながらも経済的・社会的な理由で進学が困難な後発開発途上国の学生を支援する目的で、2022年9月から毎年1名、国連の定める後発開発途上国の現地校を卒業した者を対象に入学金、学費、寮費、毎月の生活費を4年間(最低修業年数)支給する制度。

 外務省で2021年8月現在、後発開発途上国に指定されている国は、アフリカ地域に33か国、アジア地域に9か国、大洋州地域に3か国、中南米地域に1か国の計46か国存在する。

 国際基督教大学では、世界人権宣言に基づいた平和への貢献という大学創立理念を掲げ、多様な学生を受け入れるために、これまでもさまざまな給付型奨学金を設置。SDGs目標4の「質の高い教育をみんなに」に貢献するとともに、多様性をより高め、すべての学生にとって多様な視点を得る貴重な経験を増やすべく、この奨学金を設置した。奨学金の原資は、国際基督教大学那須キャンパス(栃木県那須町)に2015年に開設した太陽光発電事業の収益から全額出資する。

 「University of Tomorrow」は、ICU初代学長の湯浅八郎氏が、大学の創設にあたって、常に前進と充実に努める未完の大学を表した言葉で、University of Tomorrow奨学生には、多様な学生・教員の集うキャンパスでの対話を通して、未来へのビジョンをもち、常に前進してほしいと強く願うとコメントしている。
《川端珠紀》

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