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大学出願書類のAI作成を判定…河合塾、β版システムを提供

 河合塾は2024年3月29日、志望理由書や学修計画書など「大学入試の出願書類が生成AIで作成された可能性を判定するシステムβ版」を開発したことを公表した。大学入試担当者を対象に、2025年度入試より試用版の提供を開始する。

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多面的評価支援ツール「J-Bridge System」
  • 多面的評価支援ツール「J-Bridge System」
  • 出願書類が生成AIで作成された可能性を判定するシステム(β版)

 河合塾は2024年3月29日、志望理由書や学修計画書など「大学入試の出願書類が生成AIで作成された可能性を判定するシステムβ版」を開発したことを公表した。大学入試担当者を対象に、2025年度入試より試用版の提供を開始する。

 2023年度入試では、総合型・学校推薦型選抜(以下年内入試)が全大学入学者の半数を超えたという。年内入試では、志望理由書や学修計画書などの書類を提出することで、知識・技能の測定だけではなく、多面的な評価ができるという利点があり、今後も大学の年内入試へのシフトは続くと言われている。

 一方、大学入試担当者は、大量の出願書類などの内容を確認、評価する必要があり、作業が煩雑で大きな負担になっている。

 河合塾では2018年より、大学入試における多面的評価を支援するツール「J-Bridge System」を提供している。志望理由書や学修計画書などの出願書類の提出から、教員による評価・選考までの一連の流れをWeb上で完結するシステムで、評価業務がWeb上で完結するため、書類削減、大学教職員の事務作業の大幅な効率化、DX推進にもつながる。さらに、入学時にシステムで取得したデータをIRデータとして、入学後との比較分析にも活用できる。2024年度入試では、全国の国公私立大学の約30校が活用しており、年々増えているという。

 今回は、「J-Bridge System」の拡張機能として、2025年度入試より判定システム(β版)を提供する。提出書類の評価・確認時にAIを用いた仕組みにより、受験生の提出内容が生成AIで作成された可能性を判定することができる。

 今後さらに年内入試が増加していく中で、重要性を増す出願書類の適正な評価業務を支援するとしている。

《宮内みりる》

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