山梨大学教育学部内に新設された情報教育の推進拠点「やまなし情報教育推進室」の開設セレモニーが2023年12月15日、同大で開催された。現職教員らの「情報」教科の指導力向上を進める専門部署として、山梨県と連携し、全国トップレベルの「情報教育推進県」を目指す。
教科「情報I」は、2022年度より高校で必履修化。これにともない2025年度の大学入学共通テストからは「情報」がすべての国立大学で必須教科となる。
山梨大学は、全国トップレベルの「情報教育推進県」を目指し、2023年10月1日に「やまなし情報教育推進室」を設置。山梨県と連携することで、大学・県内のリソースを最大限活用し情報教育を推進する。
同推進室では、現職教員向けに、高校「情報」や1人1台端末の活用に向けた指導力向上のための研修や、オンライン研修動画コンテンツを開発するほか、校務DX推進のためのアウトリーチ指導や免許法認定講習を実施する。
学生向けには教員養成(学部・大学院)において、2024年度より高校「情報」免許課程を新設し、専門教科に加え「情報」の免許取得を可能にするほか、大学附属の学校や幼稚園に学生を派遣し、ICT教育の現場を学ぶ機会などを提供する。
新体制では2024年度より情報教育専任教員2名を配置。小・中・高・特支一貫の指導方法・教育内容「やまなしメソッド」を構築し、いじめ・不登校などの教育課題に資する1人1台端末を活用した方策の提案や、附属学校園におけるICT活用などの教育実践モデルを開発する。研究内容は、学習会やリーフレット、Webにより情報発信するとしている。