東京書籍は2024年3月11日、書籍「子どもたちへの心理支援 学校と外部支援者の連携サポートブック」を発売した。スクールカウンセラーなどの心理士が、教員らとチームとして連携し、学校生活をより良くするための事例などを掲載している。定価2,090円(税込)。
学校には、障害のある子、外国から来て日本語がわからない子、家庭環境のたいへんな子など、さまざまな立場におかれた子供がいる。このような中で、学校は、心理士(スクールカウンセラー、巡回相談員など)、社会福祉士(スクールソーシャルワーカーなど)、警察など、さまざまな機関と連携しながら子供たちを支援するようにと、「生徒指導提要 改訂版」(2022年12月)に明記されている。
そこで、今回発売となった「子どもたちへの心理支援 学校と外部支援者の連携サポートブック」は、学校と外部支援者・他機関との連携を行う際、双方向の情報交換をうまく行うことを目指して作成。特に、発達障害児などと関わりが深い心理士と学校との連携に焦点を当てている。
最初に、学校で働く心理士とそれを取り巻く関係者のために「学校とはどのような所なのか」を説明。そのうえで、児童生徒の理解と支援について「状況の見取り方」や 「児童生徒・保護者について情報を共有し、方向性を導き出せるカンファレンスの実際」などに触れ、学校を取り巻く心理的課題について具体的に取り上げている。
著者は、東京都特別支援教室巡回相談心理士などを務める三井菜摘氏。監修は筑波大学人間系教授であり、臨床心理士、言語聴覚士、公認心理師などの資格をもつ熊谷恵子氏。監修者序文の中で、熊谷氏は「本書を、連携の仕方を考えるための元としていただき、子どもの支援が効果的に行われるように切に願っています。」と述べている。