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【高校受験2023】英語外部試験の活用は6都府県へ拡大…文科省調査

 文部科学省は2023年12月19日、2023年度(令和5年度)公立高等学校入学者選抜の改善などに関する状況調査の結果を公表した。外国語の外部試験結果の活用では、東京都と奈良県が加わり6都府県520校へ拡大。電子出願は東京都や広島県が全校で取り入れている。

教育行政 文部科学省
外国語の外部試験の結果を用いた選抜
  • 外国語の外部試験の結果を用いた選抜
  • 志願者数が定員に満たない場合の対応など
  • 入学者選抜の改善状況
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  • 入試ミスの把握
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  • 令和5年度入試における、新型コロナウイルス感染症への対応状況
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 文部科学省は2023年12月19日、2023年度(令和5年度)公立高等学校入学者選抜の改善などに関する状況調査の結果を公表した。外国語の外部試験結果の活用では、東京都と奈良県が加わり6都府県520校へ拡大。電子出願は東京都や広島県が全校で取り入れている。

 同調査は、高等学校入学者選抜に関する各都道府県の実施状況および改善状況などを把握するため、公立高校(市町村立高校・組合立高校も含む)の2023年度入学者選抜について調べたもの。調査時期は2023年7月~9月。

 2023年度入学者選抜を実施した公立高校は全日制3,240校、定時制578校、通信制75校の計3,893校(実数3,350校)。合格判定に際し、外国語の外部試験(英検など)の結果を活用した都道府県は埼玉県142校、千葉県39校、東京都169校、大阪府148校、奈良県6校、岡山県16校の6都府県520校(前年度比2都県174校増)。東京都では、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の評価を点数化し、学力検査点と調査書点の合計に加算。また奈良県では、奈良商工高校など6校で英検3級以上・2級以上(CEFR A2レベル)をそれぞれ調査書成績に加算した。

 2023年度高校入学者選抜で定員内不合格となった者は延べ2,004人(610校)。このうち、最終の日程において実施される選抜において定員内不合格となった者は631人(297校)。

 2023年度の合格者確定後に発覚した選考処理上のミス件数(追加合格者数)は、埼玉県1件(1人)、千葉県933件(6人)、大阪府10人(0人)。同様に出題内容のミス件数(追加合格者数)は京都府1件であった。

 2023年度入試における改善措置を実施した都道府県は、北海道、青森県、秋田県、茨城県、山梨県、愛知県、鳥取県、広島県、山口県、徳島県、高知県、鹿児島県の12道県。このうち、広島県では高校入学者選抜を一次と二次の2回へ変更し受検生全員に自己表現を実施、調査書を簡素化するなど、2023年度入学者選抜から大きく制度変更を行った。

 入学者選抜資料の入手などでデジタルを活用した都道府県は、北海道、青森県、福島県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、福井県、山梨県、岐阜県、三重県、奈良県、広島県、福岡県、佐賀県、長崎県、鹿児島県の17道県。このうち、インターネットを活用した出願は、東京都が全都立高校で実施、広島県が全校で導入しているほか、埼玉県、千葉県、福井県、三重県などが取り入れている。

 新型コロナウイルス感染症への対応については、「無症状の濃厚接触者の別室受検」44都道府県、「学力検査問題による追検査」43都道府県、「学力検査問題以外(面接、小論文等)による追検査」21都道府県、「調査書等の書類のみによる選考」19県などが実施または準備した。

 2024年度入試ではインフルエンザ・新型コロナウイルス感染症罹患者への対応として、「学力検査問題による追検査」41都道府県、「学力検査問題以外(面接、小論文等)による追検査」22都道府県、「調査書等の書類のみによる選考」6県、「学力検査を受けられなかった者に対するその他特別の配慮」2府県、「その他の配慮」17道県が予定している。

《川端珠紀》

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