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幼保小架け橋プログラム、実施に向け審議経過報告

 文部科学省は2022年3月31日、「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」における審議経過報告を公表した。幼児教育の質的向上と小学校教育との円滑な接続を図るため、課題や目指す方向性を整理。カリキュラムの開発や進め方のイメージ等を示している。

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審議経過報告のおもな概要
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  • 幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会について
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 文部科学省は2022年3月31日、「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」における審議経過報告を公表した。幼児教育の質的向上と小学校教育との円滑な接続を図るため、課題や目指す方向性を整理。カリキュラムの開発や進め方のイメージ等を示している。

 「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」は、文部科学省が公表している「幼児教育スタートプラン」を踏まえ、幼児教育の質的向上および小学校教育との円滑な接続について専門的な調査審議を行うため、2021年7月に中央教育審議会「初等中等教育分科会」のもとに設置された。

 今回の審議経過報告は、「幼保小の架け橋プログラム」の共通事項等の整理および幼児教育の質の保障の仕組みについて集中的に検討している「幼保小の接続期の教育の質的向上に関する検討チーム」の検討も踏まえ、特別委員会における現時点での審議の状況を取りまとめたもの。

 子供の学びや生活をめぐる現状を把握したうえで、課題には「0~18歳まで見通した学びの連続性に配慮しつつ、幼保小の接続期の教育の質を確保するための手立ての不足」等の5点、目指す方向性には「『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』と各園・学校や地域の創意工夫を生かした幼保小の架け橋プログラムの実施」等の5点をあげている。

 5歳児から小学校1年生の2年間(架け橋期)に注目した「幼保小の架け橋プログラム」については、実施に向けた手引きと参考資料を作成。全国的な架け橋期の充実とモデル地域の実践を集中的に推進していく。

 架け橋期のカリキュラム開発にあたっては、園・小学校、教育委員会、子育て部局等によるカリキュラム開発会議を構成。進め方のイメージとして、「基盤づくり」「検討・開発」「実施・検証」「改善・発展サイクルの定着」という4つのフェーズに対応。カリキュラムの共通の視点例には、「期待する子供像」「遊びや学びのプロセス」「園の活動/小学校の単元構成等」「指導上の配慮事項」「子供の交流」「家庭や地域との連携」をあげている。

 「幼児教育と小学校教育の架け橋特別委員会」では、審議経過報告とともに手引きと参考資料の初版も公表。今後さらに、質の保障の仕組みを中心として、検討を重ねていく。
《奥山直美》

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