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親世代の約9割、学校のテストのオンライン化「賛成」

 子供をもつ保護者の89%が、学校でのテストのオンライン化について「賛成」と考えていることが、イー・ラーニング研究所の調査結果から明らかになった。オンラインテスト等を指す「CBT」自体の認知度は高くないものの、CBT形式のテストへの関心度の高さがうかがえる。

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学校でのテストのオンライン化について賛成か
  • 学校でのテストのオンライン化について賛成か
  • 調査結果概要
  • 学校でのテストのオンライン化「賛成」と回答した理由
  • 学校でのテストのオンライン化「反対」と回答した理由
  • CBTという言葉を知っているか
  • 子供に英語や漢字等の検定をCBT形式で受けさせたいか
  • CBT形式のテストの導入が適していると思う時期
  • 教育のICT化が進むことへの不安感はあるか
 子供をもつ保護者の89%が、学校でのテストのオンライン化について「賛成」と考えていることが2022年6月13日、イー・ラーニング研究所の調査結果から明らかになった。オンラインテスト等を指す「CBT」自体の認知度は高くないものの、CBT形式のテストへの関心度の高さがうかがえる。

 e-ラーニングに関するさまざまなコンテンツを提供するイー・ラーニング研究所は、全国の20代~50代の子供をもつ保護者を対象に「2022年:テストのオンライン化・CBTならびに親のITリテラシーに関する調査」を紙ベースで実施。調査期間は5月4日~28日、男女428人の有効回答を得た。

 学校でのテストのオンライン化について賛成かとの質問に、89%が「賛成」と回答。約9割が学校のテストのオンライン化に前向きであることが明らかとなった。「賛成」の理由は「どこでもテストを受けられるから」がもっとも多く、コロナ禍で移動にかかる時間の有効活用に重きをおく人が増えたと考えられる。ついで、「テストのフィードバックがすぐ受けられるから」「テストの成績が可視化されるから」との回答が続き、オンライン化による学習の定着強化に期待が高まっていることがわかる。

 一方、「反対」は11%。理由としては「カンニング等の不正行為の可能性があるから」「インターネット環境の差が出るから」が多く、人目がない環境での子供の学習姿勢や、通信環境に関する懸念がみて取れる。

 CBTという言葉を知っているかとの問いでは、「言葉の意味を理解している」はわずか10%と低い結果に。65%は「まったく知らない」と回答し、テストのオンライン化への関心度は高いものの、いまだCBT(Computer Based Testing)が浸透していないことがうかがえる。一方で、子供に英語や漢字等の検定をCBT形式で受けさせたいかとの問いでは、86%が「受けさせたい」と回答。“CBT”という言葉自体の認知は低い反面、オンラインでの受検には積極的に導入を希望していることがわかる。

 CBT形式のテストの導入が適していると思う時期については、「小学生未満」と「小学1~2年生」が共にもっとも多く、全体の半数を占めた。教育のICT化が進むことへの不安感についても、「あまり不安ではない」「不安はない」と回答した人があわせて約7割となり、多くの親世代が教育のICT化に期待を寄せ、幼少のうちからITに慣れ親しんでほしいと思っている希望が結果として現れている。

 一方、保護者自身のITリテラシーについては、「低い」がもっとも多く41.1%、ついで「やや低い」が24.3%と、半数以上の約65%が自身のITリテラシーについて不安を感じているとの結果に。保護者を対象にしたITリテラシーを高める取組みについては、83.9%が「必要」、10.0%が「やや必要」と回答し、約94%が保護者向けのITリテラシー教育の必要性を感じていた。具体的には、「PC等デバイススキルの向上」「情報選別スキル等の活用法」「アプリケーション等の活用法」等、IT全般に関心が高いことがわかる。

 子供の教育をサポートするためにも、IT機材やシステムについて、親世代のITリテラシーの向上が求められていることがうかがえる。

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《畑山望》

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