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中高向け「探究力測定」提供…監修の学芸大教授による説明会6/2

 IGSは2022年5月30日、探究型学習で育成する「探究力」を評価する中学高校向けのパッケージツール「探究力測定」の提供を開始する。あわせて、監修を行った東京学芸大学大学院・西村圭一教授による学校関係者向けの説明会を6月2日にオンラインで開催。参加無料。

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探究力測定
  • 探究力測定
  • 「探究力測定」で評価するスキル・能力とは
  • 「探究力測定」個人レポート(イメージ)
  • 「探究力測定」の使い方・ポイント
  • 「協働的問題解決力」を測定する、AIを活用した相互評価ツール「Ai GROW」
  • 探究力測定~答えのない問いを解く力を見える化する~実施説明会
 Institution for a Global Society(IGS)は2022年5月30日、探究型学習で育成する「探究力」を評価する中学高校向けのパッケージツール「探究力測定」の提供を開始する。あわせて、監修を行った東京学芸大学大学院・西村圭一教授による学校関係者向けの説明会を6月2日にオンラインで開催。参加無料。

 2022年度全面実施の新学習指導要領により、全国の高校で「探究型学習」の授業が開始され、「総合的な探究の時間」等が増加している。一方で、探究型学習で伸びるスキル・能力の評価は、従来の知識を問うテストで測ることは難しく、生徒が自己成長を感じづらく、評価に課題感をもつ先生が増えているという。

 IGSでは、東京学芸大学大学院・西村教授監修のもと、「生徒が振り返りやすく、探究力をさらに伸ばすための評価」でありながら「先生の手間を削減する設計」に重きをおいたツール「探究力測定」を開発。「探究力」を「多角的・複合的に事象をとらえ、数理科学的な考え方と他の教科の学びを組み合わせながら、新たな知や解を創造する力」と定義し、探究型学習で伸びるスキル=「自律的探究力」と、能力(行動特性)=「協働的問題解決力」に分類し、それぞれにあった評価ツールで測定する、2種類の評価ツールパッケージをリリースした。

 探究型学習で伸びるスキル「自律的探究力」では、数理科学的ものの見方・考え方に関するスキルを評価し、シミュレーターによるテストを通して「課題設定力」「実験計画力」「考察力」「創造力」の4つのスキルを絶対的評価で可視化する。探究型学習で伸びる能力「協働的問題解決力」では、「個人的実行力」「決断力」「表現力」「柔軟性」「共感・傾聴力」「協働性」の6つの能力について生徒同士で評価し、評価の偏りをAIが補正したスコアで算出する。絶対評価と生徒同士の相互評価を組み合わせることで、生徒ひとりひとりの強み・課題を多面的に評価・データ化できるという。

 個人レポートは、現在の探究力のレベルがわかる他、次のレベルに伸ばすためのヒントを記載。「評価されるため」ではなく「“どう伸ばすか”を考えるため」のレポートになるようデザインされている。さらに、重要な測定後の振り返りが実施できるよう「振り返りワークショップ」の手順書とワークシート付き。測定時に先生の採点はなく、振り返りワークショップの準備等の負担も軽減できるよう、先生の働き方改革も考慮した設計になっている。

 全国7校で実施したモニター協力校からは、「能力の変化や成長が見えることは学習課題の効果を測ることに十分につながるため、学習前後で確認して能力変化をみることが重要だと感じた」「学力以外の資質・能力における、生徒ひとりひとりの強み・弱みを把握することができた」「生徒の日頃の探究学習への取組みに対する幅や深さがわかるため、測定結果のレポートを使うことで、より充実した面談ができる」といった感想が寄せられたという。

 「探究力測定」の申込受付は6月30日まで。初回実施校には割引も用意している。詳細はWebサイトで確認のこと。

 また、リリースにあたり、6月2日に「探究力測定」を監修した東京学芸大学大学院・西村圭一教授が講演する「探究力測定」に関する説明会をオンラインで開催。対象は全国の中学校、高等学校、中高一貫教育校の先生。参加無料。申込みはWebサイトで受け付ける。

◆探究力測定~答えのない問いを解く力を見える化する~実施説明会
日時:2022年6月2日(木)17:00~18:00
形式:オンライン開催(Zoom使用)
内容:
・第1部 生徒のための評価の実装に向けて(西村教授講演)
・第2部 探究力測定パッケージの紹介と実施スケジュールについて
対象:全国の中学校、高等学校、中高一貫教育校の先生
参加費:無料
申込方法:Webサイトの申込フォームから申し込む
《畑山望》

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