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都教委、不織布マスク着用やワクチン啓発…ガイドライン改訂

 東京都は2021年9月28日、「新型コロナウイルス感染症対策と学校運営に関するガイドライン(都立学校)」の改訂版を公開した。「常にマスク(不織布)を正しく着用」を感染症基本行動5か条に示し、ワクチンに関する正しい知識の啓発等も盛り込んでいる。

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マスクによる感染予防について 出典:坪倉誠教授(理化学研究所/神戸大学)作成資料をもとに内閣官房作成
  • マスクによる感染予防について 出典:坪倉誠教授(理化学研究所/神戸大学)作成資料をもとに内閣官房作成
  • 学校での学習と家庭でのオンライン教育を活用したハイブリッドモデル
 東京都は2021年9月28日、「新型コロナウイルス感染症対策と学校運営に関するガイドライン(都立学校)~学校の『新しい日常』の定着に向けて~」の改訂版を公開した。「常にマスク(不織布)を正しく着用」を感染症基本行動5か条に示し、ワクチンに関する正しい知識の啓発等も盛り込んでいる。

 ガイドラインは、都立学校における感染症対策の具体的内容、教育活動に係る運営方法、感染者が出た場合の対応等をまとめ、これからの学校の「新しい日常」を定着させていくもの。新しい知見や情報等を反映させた修正を行い、改訂版ver4として公開した。

 新型コロナウイルス感染症対策の基本的な考え方によると、感染症基本行動5か条は「常にマスク(不織布)を正しく着用」「3つの『密』を徹底的に回避するため換気の徹底と距離の確保」「正しいタイミングと正しい方法での手洗いを徹底」「消毒の徹底」「健康観察の徹底」。

 マスクの着用については、飛沫の捕集効果に違いが生じることから「正しい方法で着用することが重要」としたうえで、「一般的なマスクでは、不織布マスクがもっとも高い効果を持ち、次に布マスク、その次にウレタンマスクの順に効果があるとされていることを踏まえ、不織布マスクを着用する」と明記。外出から帰宅まで、登校から下校まで(食事時や運動時、その他事情のある場合を除く)、マスクを鼻と口を覆って着用させるよう求めている。

 学校運営編では、新型コロナウイルスワクチンに関する正しい知識の啓発についても記載。東京都教育委員会が作成した啓発用リーフレット等を活用し、保健の学習内容と関連付ける等して、生徒が感染症の予防やワクチンについて正しい知識を身に付けられるよう指導する。指導にあたっては、「ワクチン接種は任意であり強制ではないこと」「周囲にワクチンの接種を強制してはいけないこと」「身体的な理由やさまざまな理由によってワクチンを接種できない人や接種を望まない人もおり、その判断は尊重されるべきであること」をあわせて生徒に指導し、保護者に対しても理解を求めることとしている。

 オンライン教育の活用では、学校での学習と家庭でのオンライン教育を活用したハイブリッドモデルや取組事例を紹介。学校での学校見学会、入学説明会、中学生に対する授業公開等、在校生以外が校舎内に入るイベントでは、動画配信・ビデオ通話サービスを積極的に活用。動画配信を行ったうえで、必要な場合には事前予約で人数を限定した個別相談または説明会で対応を行う等、3密回避・人流抑制に努めるよう求めている。

 感染症対策に関する資料は、日本語の他、英語、中国語、韓国語、タガログ語、ネパール語の多言語で作成。健康チェック票、感染症対策チェックリスト等もある。

 最新のガイドライン改訂版は、東京都教育委員会Webサイトから確認できる。
《奥山直美》

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